人間文化学科 柴田勝二教授が『劇作家 三島由紀夫―「お芝居」のなかの告白』を出版されました。

【タイトル】
『劇作家 三島由紀夫―「お芝居」のなかの告白』

 

【著者 柴田 勝二 教授による紹介文】
 小説作品より優れているとも言われる三島由紀夫の戯曲。出発時の『火宅』から晩年の『椿説弓張月』に至る主要作品を取り上げ、そこで「均衡」と「破壊」の間を揺れ動きつつ展開される人間ドラマの様相を捉える。
 能や歌舞伎などの古典劇に深い素養を持つ三島は、自身の戯曲を基本的に「お芝居」の虚構性のなかで構築しながら、そこにあらわな「告白」を盛り込んでいる。創作家としての覚悟、戦後社会への意識、対米従属への批判など、小説作品とも共通する主題が、地の文をもたない戯曲という形式のなかでどのように表出されているかを探求する。

 

【目次】
序章 せめぎ合う「均衡」と「破壊」
第一部 反転する虚と実
Ⅰ 〈芸術家論としての劇〉――『卒塔婆小町』『綾の鼓』と表現者の覚悟
Ⅱ 重曹する「お芝居」――『鹿鳴館』と演技する人びと
Ⅲ 回帰する〈終わり〉――『弱法師』における戦争と戦後
Ⅳ 魅せられる者たちの交わり――「ロマンチック演劇」としての『黒蜥蜴』

第二部 表象される〈天皇〉と〈アメリカ〉
Ⅰ 「赤毛芝居」のなかの〈日本〉――『サド侯爵夫人』『わが友ヒットラー』における〈天皇〉
Ⅱ 〈生き延びた者〉たちの行方――『朱雀家の滅亡』『十日の菊』と日米関係
Ⅲ いかに死者を弔うか――『癩王のテラス』における滅びと慰霊
Ⅳ 引き継がれる霊魂――『椿説弓張月』の「スペクタクル」とドラマ

 

【書誌情報】
書名:劇作家 三島由紀夫―「お芝居」のなかの告白
著者:柴田 勝二人間学部 人間文化学科 教授)
ISBN:978-4-86773-036-2
出版社:花書院
体裁:A5判 322p
定価:2,400円+税
発行:2024年7月1日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

情報メディアセンターには、9月下旬所蔵予定。

 

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